魔導科学開発局を放逐され、兵器開発局にDC(デジタルクリーチャー)開発部の発足を持ちかけた男、ジロー・コバヤシは、クドい喋りにクドい顔の、自分の研究に自己陶酔気味の問題人物であった。
放って置けば何時間も演説を続けそうなコバヤシに、かなりうんざり気味の兵器開発局局長リンファ・ユンであったが、同じく変人を抱えた不良開発部である第2SvD(スレイヴ・ドール)開発部と、双方の商品を用いた勝負を行い、それに勝った場合には第2SvD開発部を廃部としてDC開発部を発足することを約束する。
このイベントのためにアルバイトや臨時研究員の人材が募集され、最低限必要なハンターたちが集まった。試合の実況を申し出る者、チケットの販売ともぎりを申し出る者、パンフや番組制作を申し出る者、試合のトトカルチョを仕切ろうとする者など、なにやら文化祭の様相である。
一方、存続の危機に立たされた第2SvD開発部であるが、この部で一名だけの人員であるテムレ・イー博士は、美少女フィギュア製作を趣味とする不気味なオタク科学者で、第2SvD開発部存続に協力しようと集まった臨時研究員たちを大いに引かせる。リン・デルタをはじめとする兵器開発局の女性たちから総スカンを食らっているテムレ博士であるが、博士の代表作であり、アカデミー教官ルカ・フォルケンの外見をモデルにした『伝説のスレイヴ・ドール』ノレカ・フォノレケンの二号機を復活させると、このノレカの能力と、更に現在開発中の二体のスレイヴ・ドールの能力をもってすれば、試合など楽勝であると自信満々に宣言する。
発足に向けて情熱を燃やすDC開発部も、臨時研究員の意向を盛り込みまくった無茶なデジタルクリーチャーを開発する。コバヤシは過去、現場を知るテイマーの意見を無視して作ったデジタルクリーチャーが扱い難いシロモノに仕上がった反省から(その実物として披露されたクリーチャーは、召喚されると同時に暴走して一人のハンターの顔面にヒット)、ユーザーの意向を重視するようになったのだ。そうして集まったキーワードは「外見は可愛く、中身は凶悪に」「目からビーム」「音波攻撃」「飛行、高速、ウキウキ」「扱い易い」「ふわふわもこもこ」など。これらのキーワードを元に二体のデジタルクリーチャーの製作が始まるが、試合のためには残り二体が必要で、その開発は次回に持ち越される。
様々な問題を抱えたまま、DC開発部と第2SvD開発部は対決の時を迎えようとしていた。さあ、生き残るのはどちらの開発部になるのだろうか?
兵器開発局【第2SvD開発部】
デルタに連れられて、彼らはその開発部の前にまでやってきた。その扉に据え付けられているプレートは半ば塗りつぶされ、『開発部』の文字しか読み取ることができない。
「ここが、第2SvD開発部ですか?」
「そうや」
ジェイド・ゴールドウィンはデルタに確認すると、再び目の前の扉を見つめた。
とてつもなく危険な匂いがする。それはデルタの憂欝そうな表情からも明らかだ。
「はあ。できればこんなとこ来たないのに」
「どうしてそんなに嫌がるのです? 第2SvD開発部部長である人物は、SvD工学会においても、その才能と能力故に名の通った権威ある博士と聞き及んでおります。ならば人物としても立派な方なのでございましょう?」
ヴァイオラ・ノインツィヒが不思議そうにデルタに尋ねた。するとデルタは疲れきったような顔で、彼女の両肩をぎゅっと掴んだ。
「……ここのおじさんはそいういう立派なんちゅう人の規格からはかけ離れとる」
デルタ、目が怖いぞ。
「とにかくここなんだろ。開けるぞ」
ルース・サーバインが扉を開けるや、いきなり漂って来たのは鼻を刺す甘〜い香り。
「うわ、臭っ!」
「なんですか、これは……シンナー?」
ジェイド・ゴールドウィンがハンカチで鼻を押さえながら顔をしかめた。
「なんかある意味予想通りやなぁ」
うんざりとした調子でデルタ。
「ででででデルタ様。いったいここはなんでございますの!?」
「第2SvD開発部」
これまでにないくらいキッパリとデルタが答えた。
だがヴァイオラが指差す先にあるものは、壁一面見渡す限りに、所狭しと並べられたフィギュアの群れ、群れ、群れ。それもほぼすべて美少女系だ。
「これは……ある意味で壮観だな」
生真面目な表情でセリアス・クレイドルがボソリと呟いた。
壮観というか……この薄暗いなかだと、はっきりいって怖いぞ。
「いったい何用かね? おお、デルタじゃないか。久しぶりだね。どうしたのかな?」
薄暗がりから白髪痩せぎすの中年男が姿を見せた。それは第2SvD開発部部長であるテムレ・イー博士その人だ。
白衣に塗料だらけのエプロンを身につけ、白い手袋をはめた両手には、得体の知れない灰色のドロドロした液体の入ったビンと、水彩画用の細い筆を持っている。
「どうしたて、連絡したやろ」
「ああ、DC開発部とかいうのとの試合のことかね。慌てることなどなにひとつないよ。この第2SvD開発部が潰れることなどありはしないのだからね」
また根拠も無いのに断言しているな。
「あんたな、イリテュイアに来て一体でもSvDを世に送り出したんか? だしてないやろ。いくら伝説になったSvDを世に出したっちゅうても、無駄飯食いをそのまま置いておくわけにもいかんのやで」
顔をしかめながらデルタがいう。
「伝説のSvD?」
「そや。この親父、テムレ博士――あかん。我慢できん。詳しいことは博士に聞きや。あたいは逃げる! あぁ、ヴァイオラ!」
デルタはヴァイオラを呼ぶと、その肩に手をおいてじっと彼女の目を見つめた。
「しっかり自分の身は護るんやで」
なんだかデルタの目が同情的だ。
「は……はい?」
「ほな、後はよろしゅう頼んだで」
ばたん。
デルタ退場。というか逃走。
ヴァイオラはとてつもなく不安だ。
「ふむ。キミ達が臨時研究員というわけか。……むう、君は」
テムレがヴァイオラに目を止めた。
「ヴァイオラ・ノインツィヒと申し――」
「なんということだ」
「は?」
ヴァイオラは目をぱちくり。
いったいなんだ?
「ダメだ。その姿でありながらそのプロポーションでは、萌えが発生しない!」
こら。なんだそれは?
「いえ、あの……」
ヴァイオラは怯えている。
「キミのその容姿ならば『つるぺた』か『ばいんばいん』になるべきだ! さあ、服を脱ぎたまえ。私が然るべき改造を施してあげよう! さあ! さあ!! さあ!!!」
身を屈め、両の腕を前にだらんと伸ばすように差し出しテムレがヴァイオラに迫る。
……はっきり云って怖い。
じりじりとヴァイオラは後退さった。
「……なんか、とんでもないところに来たみたいだな。他に研究員もいないみたいだし」
「ちゃんと聞いていなかったんですか? ここにはあの御仁だけと闘いたでしょう」
ジェイドが不機嫌そうにルースに答えた。どうやらこの部屋に充満しているシンナーの匂いに当てられたらしい。
「博士、いまはそんなことをしている場合ではないでしょう。このままでは、この部は廃部となってしまうのですよ」
ジェイドの発した廃部という言葉に、テムレはヴァイオラから視線を外した。その隙にヴァイオラはセリアスの背後に逃げ込んだ。そして覗くように事の次第を観察する。
すかさずジェイドが写真を取り出した。
「まあこの写真を見てください」
その写真には、どこだかを指差しているジロー・コバヤシの姿が写っていた。
「私たちはこの男が生み出したDCを操るテイマーを倒さなくてはなりません。そのためにも確実に勝てるSvDを最低4体製作しなくてはならないのです。対テイマー戦を考えれば重装甲の魔法攻撃型が常套でしょう。さらにわずかでも試合を有利とする為に、彼を模したSvDを作り上げるのです。そうすれば彼らとて戦いに躊躇するでしょうからね」
ジェイドがテムレに進言した。
室内を静寂が包み込む。
ジェイドの提案が皆の頭に染み込ませるかのように、壁掛け時計の秒針がゆっくりと一周した。
やがてテムレが、写真から顔をあげた。
「なにを云っているのかね、キミは」
テムレは頭に手を当てると、ジェイドをぢいと見据えた。
白髪痩せぎすの壮年男に見つめられ、ジェイドはなんだか居心地が悪い。
そして更にテムレは言葉を続ける。
「こんなクドイ顔の男を模したSvDなど造っても、萌えは発生しないではないか!」
――おい、親父。
ああ、流石にジェイドも、なんとも表現し難い顔で固まってる。
そ、そんな理由で私の戦略が却下されるのですか?
ジェイドはなんだかショックだ。
「ふふふ。まあ安心したまえ。私がいままでなにひとつ仕事をしていなかったとでも思うのかね。既に三体のSvDが最終調整段階に入っているのだ。その内の一体は既に稼動可能なのだ。君たちは運がいい。彼女の復活に、いままさに立ち会えるのだからね!」
カタカタと体を震わせるように声を潜めてひとしきり笑うと、テムレは照明を落とす。
「せせせセリアス様、怖いですわ」
ヴァイオラは怖気づいてセリアスにしがみついた。だがそのセリアスはというと、もはやくじけて壁に突っ伏している始末。
いったいなんなのだ、この親父は!?
デルタが逃げるわけである。
皆、変なトラウマ喰らわなきゃいいけど。
「ふはははははは。さあ、いざ目覚めの時はきた! ノレカよ!目覚めるのだ!!」
「の、ノレカだって!?」
「まさか、あのノレカ・フォノレケンですか?」
ノレカ・フォノレケン。かの爆炎のルカことルカ・フォルケンを模したSvDだ。その存在は噂としてステラマリスに広がり、ほとんど都市伝説と化している。噂によると、ノレカはルカと戦い、勝利したともいわれている。
まさに伝説となっているSvDなのだ!
暗闇の中、皆が息を呑む。
てろりれりん、れりろれろん。
時計が11時を告げた。
――が、なにもおこらない。
「むう? どうしたことだ?」
テムレが明かりをつけた。
そして隣の部屋へ首を突っ込む。
「な!? ノレカがいない!!」
「ただいまー。1200番のぺーパーは売り切れ……あれ? 誰よ、あんたたち」
突然出入り口から入ってきたノレカに、全員が硬直して、まじまじとした視線を向けた。
ノレカの姿は、まさに現在アカデミー教官をしているルカそのものの姿だ。
またえらく趣味に走った代物を拵えたもんだな、この親父は。……等身大フィギュア。
「ああ、お使いにだしていたんだった。紹介しよう。我が傑作、ノレカ2号機だ!」
ノレカは近くのデスクに荷物を置くと、テムレの脇に立った。
「よろしく〜」
「かつてのノレカは中枢、制御系に若干の問題があったが、今回は違う。見ての通り外見は現在のルカ・フォルケンそのもの。そしてもちろん20%ほどルカ当人よりもプロポーションUP!主に胸(当杜比)!」
力任せに断言するテムレ。
その後ろで胸を強調するように姿勢を反らせ、ノレカが得意気にポーズを決めている。
「……バカが2倍に」
ボソリとセリアス。
「……あと、ふたりいるらしいですわ」
ボツリとヴァイオラ。
「彼女のスペックは、そこいらのSvDの比ではない。負けるはずがなかろう」
テムレは自信満々だ。
「ああ、尊敬すべきなのでしょうけれど、素直に尊敬できないのはどうしてでしょう?」
ヴァイオラはいまにも泣き出しそうだ。
「よし、それなら俺がその力の程を試してやる。勝負だノレカ!」
ルースがノレカに挑戦状を叩きつけた!
おいおい、なに血迷ってんだよルース。
「はっ!身のほど知らずとはこのことね。受けて立つわ!」
ルースに指を突きつけ、ノレカは不敵な笑みを澤かべた。
「ふむ。では兵器試験場へいくとしようか」
テムレがにたーりとした笑みを浮かべた。☆ ★ ☆
兵器開発周【兵器試験場】
「フェンリルー。本当にこれ仕事なの?」
アリス・ラグナイトが、ゲート脇で銃を担いで立っている、自らの主たるフェンリル・ラグナイトに尋ねた。
「局長直々の命令だ。仕方ないだろ」
「……つまんなあい。ん? 誰か来たよ」
アリスがフェンリルに知らせる間に、大型多人数乗りエアバイク、エスクロスがゲート前に停車した。後蔀座席からは第2SvD開発部の面々が降りてくる。
「第2SvD開発部です。これから試験場を使わせていただきますよ。ルース・サーバインと、ノレカ・フォノレケンが勝負をします」
ジェイドがフェンリルに云った。
そのノレカの名前に、フェンリルとアリスの目の色が変わる。伝説のSvD! 自らのSvDであるアリスを最強にして最高にすることを目論んでいるフェンリルにとって、その伝説は超えなくてはならないものなのだ!
「わたしも見学していい?」
アリスがジェイドに頼む。ジェイドはテムレに視線を向け伺うと、見学を了承した。そして疑問に思うことをひとつ尋ねてみる。
「義体開発部の肩書き持ちのあなたが、なぜここで警備の仕事をしているのです?」
セレノスでの仕事で一緒だった際、フェンリルは確か部長補佐かなにかの役職についていると聞いた。それが何故ここで警備を?
「部長(局長)直々の命令だよ」
フェンリルが仏頂面で答える。
「それは妙な話だな。彼女は畑違いの仕事を押し付けるようなことはしないハズだが。だいたい直属であるのなら、本来の仕事をしてもらいたいハズだ。リンファが義体にこだわっているのは、彼女が医師でもあるということに起因しているのだからね」
エウリュノメ研究所時代からの知り合いであるテムレが、怪訴な面持ちで云った。
「ほら。だから云ったじゃない。あの命令の出所はおかしいって。担がれたのよ!」
アリスが主をうらめしそうに睨んだ。
そして同様に、皆が自分に怪諾な視線を向けている事に気付き、テムレは眉を潜る。
「なんだね、その視線は」
「まともなことを仰っているものですから」ジェイドの素直な感想。
「キミ達は私をなんだと思っているのかね」
「変な親父でございますわ」ヴァイオラが聞こえないように答えた。兵器試験場【アリーナ】
「火炎地獄(偽)〜!」
「なにー!?」
ごうん!
対時し、戦闘開始の合図が告げられるやいなや、ノレカが人造魔珠『超』にて威力を異常増幅した『火炎』を放った!
辺りを吹き飛ばす勢いで爆炎が試験場に炸裂し、ルースがその衝撃で宙を舞う。
だがしゃ! ごろごろごろ……ぼて。
焦げ目をつけ、ほんのりと煙を立ち昇らせたルースは、倒れたまま動かなくなった。
……合掌。
まあ、軽い火傷と打僕程度だろ。
「訓練にもなりませんわね」
製作者はあれだが、はっきりいってこのノレカの強さは本物だ。それは誰もが認め――
「いや、ダメだ」
セリアスのダメだし。
「この結果のどこが不満なのかね?」
テムレが問う。するとセリアスは淡々と説明し始めた。
「結果は十分だ。だが彼女はロールアウトしたばかりで、まだ各部の組み合わせは慣れれとでもいうべき状態には至っていいない。つまり動きが固い。それにSvDに使われている生体部品は生物同様、鍛えれば鍛えるほど強くなる。彼女にも使われているのだろう?」
セリアスが問うと、テムレは顎に手を当て、考え込むような仕草。
「ふむ。確かにそれはそうだな」
「獅子たる者、例え相手が兎であろうとも手を抜かず、全力を持って戦うものだ。ならば勝負の前にできうる限りのことをするのは、王者たる者の務め! 即ち義務!!」
せ、セリアス、お前なにいってんだよ。シンナーで、どっかおかしくなったのか?
「というわけで、特訓だ! とりあえずブリトマルティス、アグリス間往復ロードワーク!これで各部パーツが馴染むはずだ!」
おいおいおい、無茶だぞセリアス! かえってオーバーワークになっちまうんじゃないのか?
あ、なんかノレカやる気満々だし。
かくしてノレカは試験場を飛び出していった。ついでにアリスも、自分も強くなるといってノレカを追って走っていった。
(中略)
兵器開発局【第2SvD開発部】深夜
「くくくくくくくくくく。はははははははははははははははは」
わざわざ真っ暗にした部屋の中で、テムレはひとり高笑いをしていた。
これで外が雷雨だったりしたら、効果バッチリである。
彼の目の前には、2体のSvD。
「ついに、ついに完成だ。基本設計を始めてより十余年。数々の設計変更、調整を経て、ついに誕生だ! これで我が第2SvD開発部は10年は安泰だ。ははははははは」
……相変わらず危ねえ親父だ。
隣の部屋から聞こえてくるテムレの高笑いを聞きながら、セリアスとヴァイオラは顔を見合わせた。試合に最低限必要なSvDは4体であるため、ふたりはその4体目の設計をしていたのだ。ジェイドとヴァイオラの案による防御主体の後方支援型SvD。夜も深け、既にジェイドとルースは帰宅している。ちなみにノレカはいまだロードワーク中だ。
「な……なにごとでございましょう?」
不安な面持ちでヴァイオラが問うた。
あ、さすがのセリアスも顔がひきつってるな。まあ、無理もないか。
「ひゃーっはっはっはっはっはっはっは」
……これじゃなあ。
ふたりは扉に視線を一度戻すと、再び顔を見合わせた。
そしてふたり同時に思わず眩く。
「はやまったかもしれん」
「はやまったかもしれませんわ」
かくして、第2SvD開発部の夜は、こうして更けていくのであった。
テムレ博士のセクハラを受けて怯えるヴァイオラ。
前作「約束の地の探索者」に登場した伝説のスレイヴドール、ノレカの二号機が登場しています。
恐らくは「ノレ」を半角文字か何かで打とうとして、リアクションを出力する機械が文字化けを起こしたのだと思いますが……送られてきたリアクションでは「ノレカ・フォノレケン」の名前が全て「カ・フォケン」に化けてました。メールで半角文字を使うと同じような現象が起きることがありますね。NWの記事を読む限りでは、このNPCの名前はカではなくノレカという名前であるはずなので、引用文中ではそのように訂正してあります。
イベントハガキに書いたプロット、自分的には不本意な、締め切り間際にやっつけ仕事で書いた、二重行動気味で全然まとまっていない内容だったのですが、リアクションでは広範囲に渡って登場していて活躍しています。HGシリーズでもなかなかここまでは活躍できないだろ、ってくらいの描写量です。
ただ、これは提出したプロットが良かったと言うよりは、シナリオの内容とPCの設定と、プロット内の事実誤認の部分が噛み合って、ラッキーで活躍できたという按配ですね。昔聞いた話ですが、ホビデでは「やる気喪失気味のプレイヤーには多めに描写量を割く」という方針らしいですし。まあ、普段見られないようなヴァイオラの慌てぶりをコミカルに描写してもらえたのは素直に喜んでますけど。
次はちゃんと、知恵を絞ったプロットで活躍したいものです。
■目的
第2SvD開発部存続のために情報収集
■動機
どちらの立場も理解できるだけに、悩ましい状況でございます……。双方の意気込みも伺いたいところでございますね。
■プロット
私、セレノスでは、魔女の攻撃力に対抗するためフィールドブレイカーにクラスチェンジしておりましたが、本来はテイマー系の方が専門分野でございますので……。
でも、今のスレイヴ・ドールの地位は、同胞たちが歴史の中で勝ち取った価値ある地位でございます。それに貢献した歴史ある第2SvD開発部が経営合理化の憂き目を見るのは、私にとっても悲しいことでございます。とりあえず双方の話を丹念に聞き込みをし、発足、存続に賭ける意気込みや、互いの『商品(という表現には抵抗を感じつつ)』が得意とする戦術、どちらが有利かという下馬評を聞き集めた上で(不利な側に判官贔屓)、身の振り方を考えてみます(最終的には第2SvD開発部側に与するつもりでございますが)。
戦闘におけるテイマーの特性は、多彩な状況に対応できる柔軟性だと私は考えます。個々の特性は極端でも、豊富な種類のクリーチャーの中から互いの弱点を補い、相手の弱点を突くことのできるクリーチャーを選んで召喚することで、攻守に優れるバランスの良さを発揮します。ですから、クリーチャー同士のチームワークを乱す、あるいは各個撃破していくことが重要となるでしょうね。攻めにおいては一点突破、守りにおいてはバランスよく守るのが理想でございます。極端な弱点を作ればそこを攻め込まれますから。防御面で同一性能のスレイヴ・ドールの人員を揃え、攻め込まれたときの効率よい防御を訓練させてみてはどうでしょうか。